占星術殺人事件 島田荘司のデビュー作、占星術殺人事件を読んでみました。
 実は、結構前から読み始めていたのですが、かなり長い話だったので、間に別の読書を挟んだりしているうちに、なんだかんだで1ヶ月くらいかけて読む事になってしまいました。
 1度読み始めたら、サクサク読み終えるタイプの私としては、ちょっと珍しかったですね。
 それはさておき。

 作品の舞台は昭和日本。占星術的な思想を元に行われた殺人事件。日本中が40年もの間解けなかった謎に、占い師兼探偵の御手洗潔が挑みます……といった内容。

 物語は、被害者となる男性の手記(という体裁の文章)からスタートします。その後に続けるように、御手洗とワトソン役となる石岡の対話によって、事件のあらましと、そこから更に続く6人の娘達の殺人についてが説明されていきます。
 ここまでの部分が冗長というか、非常に長くてかなりの勢いで挫折しかけたのですが(汗)やがてストーリーは「依頼人」そして「推理対決」へと進んで、謎解きの調査の為、舞台は京都へと移ります。

 この辺りから「登場人物が事件のあらましを対話しながら説明」という単調なものから、面白味のあるものに変わってきて、中盤以降はするすると読み進められました。
 でも、もうちょっと対話シーンが長かったら、ちょっと挫折していたかもしれない。
 この辺りが読了まで時間が掛かった理由で、序盤は長時間読み続けるのが辛くて、他の読書を挟んだりしながら、少しずつ読み進めていたのでした……。

 で、内容ですが、御手洗のキャラが強烈ですね。
 実は昔に「龍臥亭事件」を読んだ事があるんですが、あれとは全然違う作品という印象でした。まあ、そもそも龍臥亭事件は御手洗が不在で、ひたすら石岡が探偵役という小説だったという、かなりイレギュラーな作品なので、その印象で読む方が間違いなのかもしれないですが。
 序盤がやや単調に感じるのは、読み進めていくとそれなりに意味があることだと分かるので、うーん、まあ仕方ないのかな。
 あと、最近では滅多に見かけなくなった「読者への挑戦状」!
 珍しいものを見た気がして、挑戦状以降を読み進めるのがまた、わくわくして面白かったです。

 残念なところを挙げるなら、これが1980年初頭の作品だという事でしょうか。
 この世に出てから15年が過ぎた作品ゆえに、トリックが「使い古されている」感が出てしまっていて、どうしても、それほどのインパクトを得る事が出来ない。
 これは、今読む以上避けられない事なので、ある意味どうしようも無いのですが……もうちょっと素直に読んで受け入れて、驚けた頃に読みたかったなぁ、なんて思ったりして。
 最初に発行された頃は、本当に衝撃を受けるようなトリックだったんだろうなぁ……時の流れっておそろしい。たった15年なのに。

 この作品のトリックを用いたものとしては「金田一少年の事件簿」がとんでもなく有名ですが、他の小説とかでも目にした記憶あるからなぁ……作品名は思い出せないけど、トリックにデジャブを感じるってのは、それだけやっぱりトリックがインパクトあるって事でしょうね。
 あああ、本当に知らなかった頃に読みたかった……。知らずに読めた人は、幸せだよなぁ、うん。

 島田荘司の作品では、2作目になる「捩れ屋敷の犯罪」も面白いという話をちょくちょく耳にするので、そのうちまた読んでみたいなぁと思ってます。

占星術殺人事件占星術殺人事件
島田 荘司


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2007/07/05 (Thu) 00:24 | | コメントする(2) | Trackback(0)
Comment
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読者への挑戦状ですか!
コナンでそういうのがあると知っただけですよ…
ちょっとこの本読んでみたいと思いました。

トリックはコナンはよくでてくるなぁ。とおもってます。
読者への挑戦状
 昔の推理小説では、結構見かけますよ~。<挑戦状
 ただ、最近の作品では全然見かけないので、ある意味新鮮な感じがするという(笑)

 コナンはかなり長く続いているから、よくトリックやネタが尽きないよなぁ……とか思ってます。
 最近あんまり見ていませんけどね(、、

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