ななつのこ (創元推理文庫) 最近、慌しいながらも読んだ本がこれ。
 加納朋子さんの「ななつのこ」です。
 最近マイブームになっている、加納朋子さんのデビュー作。やっぱり読むならデビュー作をという事で手に取りました。

 ほんわかした雰囲気の表紙の通り、内容も、どことなくほんわかしています。
 ある日、主人公が手に取った1冊の本。それが「ななつのこ」。
 田舎暮らしの少年と、少年の身の回りに起こるちょっと不思議な事件と謎、そして、その話を聞いて謎を解き明かしてしまう不思議な女性……そんなストーリーが収録されている短編集「ななつのこ」。
 それを読んだ主人公は、ふと、作者にあててファンレターを書き始めます。身の回りに起きた「ちょっと不思議な事件」を添えて。
 すると、その手紙に届いた返事には、事件を解き明かす鍵が書かれていたのです……。

 という感じで、主人公の少女と「ななつのこ」の作者が、「ななつのこ」のエピソードを交えながら交流していく様子を綴った、ちょっと不思議な感じのするストーリーです。
 いわゆる「推理小説!」って感じの本ではありません。人が死ぬような事件は最初から最後まで起こりません。あくまでも、あるのは日常と、そんな日常にある「ちょっと不思議」な出来事だけです。
 でも、その不思議さ加減がいいんですよね、これが。
 終盤になって、そこまでのストーリーが収束して1つになってエンディングになる展開は、「このちょっとしたエピソードに、こんな意味が!」と驚かされつつも、とても気持ちのいいものです。

 一般的な人がイメージする「ミステリー」ではないけど、確かにこれは紛れもなくミステリーで、そして、とても面白い。
 ……という、とても素敵な1冊でした。
 って、同じような事を前の感想でも書いた気がするけど気にしない(笑)こういう作風の作家さんなんだなぁ、というのを改めて再確認した気がします。
 陰惨な話は嫌だけれど、ちょっと不思議な感じのする作品を読みたい、って人には、太鼓判を押して薦めたいですね。

 この本を読んでみても、やっぱりハズレが無いので、加納さんの本は全部読みたいものだなぁ。
 あと、この「ななつのこ」の関連書として、作中に登場する方の「ななつのこ」を絵本として実際に出版した物があるようなので、こっちも1度見てみたいですね。読んでみたら、すごく楽しそう。うん、探してみよう。

ななつのこななつのこ
加納 朋子


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

スポンサーサイト



2007/10/21 (Sun) 22:06 | | コメントする(0) | Trackback(0)
 | HOME |