ラインの虜囚 今回の読書はこれ。
 最近すっかり「次は何を読もうかな」状態になっている、講談社ミステリーランドのシリーズから、田中芳樹さんの「ラインの虜囚」です。

 田中芳樹さんといえば、過去に記事にした「アルスラーン戦記」とか「創竜伝」とかで有名な作家さん。
 ぶっちゃけ、この辺りを読んでいると、とてもではないのですが「児童文学を書くとは思えない」ような人なので、本当に児童書になっているのだろうか……と思いつつも、読み始めたわけですが。
 結果から書くと、これがとっても面白かった。しかも見事に児童文学しまくっている内容。
 こういうのも書く人なんだ、と、目からウロコがぽろぽろ、てな状態。

 内容は、祖父を訪ねてやって来た女の子が、死んだ父親の名誉回復をするために、祖父から命じられた任務の達成を目指し、街角で偶然出会った3人の男性と一緒に旅に出る……というもの。
 舞台は1830年のヨーロッパ。その頃の時代背景なんかを織り交ぜつつ進むストーリーは、ぐいぐい引き込まれてとっても楽しい。
 少年少女向けの冒険小説が好きな人には、文句なしでオススメしたい1冊です。

 で、この本の最後に作者からのメッセージがついているのですが、そこにあった「面白い児童文学の条件」が面白かった。

1:舞台が外国であること
2:時代が現在とは別の時代であること
3:子供が登場しないこと

 ……これから外れた作品が全てつまらないというわけではないのです。特に3番。てか実際に、この本自体、3の条件は守られていないのですが。
 1つめと2つ目だけ見れば、面白いと言われている児童文学は、その多くがこれを満たしていると思うのですよ。
 なので、ああなるほどーと最後に唸ってしまったり。
 そういう意味でも、1つプラスになった気がするので、個人的には評価アップだったりして。

 ともあれ、面白い1冊でしたので、冒険小説の好きな方はぜひ。

ラインの虜囚ラインの虜囚
田中 芳樹


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2006/08/30 (Wed) 23:35 | | コメントする(0) | Trackback(0)
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